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【どこまで回復するの?】無垢材テーブルの手入れでキズ、汚れは取れるのか?

2019.05.04

■テーブルメンテナンス

以前、テーブルメンテナンスの記事を書かせて頂いたのですが、今回は動画も入れつつお話していきたいと思います。

 

家具の価値を決める要素として「長く使えるもの」と言う部分は外せないかと思います。

例えば今回メンテナンスを施したこちらの商品…

宮崎椅子製作所 / Paper Knife center table(ペーパーナイフ センターテーブル)

少し丸みを帯びた天板。カイ氏らしい脚のデザイン。軽快ながらドシッとした雰囲気でモダンなインテリアにも、レトロな空間にも寄り添う名作です。

現在、こちらの商品は「オイル仕上げ」になっています。よって基本的には「メンテナンス可能」です。

私自身、テーブルのメンテンナンスに関しては今回で5度目なのですが、単純に「楽しい」と言う感覚があります。天然の木材なので、普通に使用していれば、汚れも付きますし、どんなに気をつけても、キズや凹みは入ってしまいます。

今回の様に、キズ、汚れ、凹みのオンパレードの様な状態だと、「かわいそうに…」と思う半面、「腕がなりますわ…ふっふっふ」とも思うわけです。

実際、動画で解説させて頂いたような方法でメンテナンスを施すと、以下の様になります。

同じ部分を撮影しているのですが、本当にこんな感じに蘇ります…。

もちろん、導管に染み込んだ水分によって出来てしまったシミなどは、どうしても取れない事もあります。しかし、大概のトラブルはメンテナンスでカバー出来ると言う印象はあります。

 

例えば、ご家族の方でしたらお子さんと休日にメンテナンスを一緒にやるのも良いと思います。物を大切に扱うことの大切さや、木の素晴らしさや尊さ、道具の使い方など、モノ以外にも引き継いでいける「想い」も商品に付随していると想います。

良いものを買うと、そういった幸せも付いてきます。

こちらのコラムでは頻繁にメンテナンスの方法や実践をこれからもUPしていこうと思っています。なぜならば単純に、良いものを長く使って頂くことが、結局「安い」からです。

5,000円のテーブルを1年間使っていただくのか、100,000円のテーブルを20年、30年と使って頂くのか。後者の方が、毎日の満足感があるのではないかなと思っています。

「いつか捨てる前提で購入する商品」では無く「いつまでも使い続けていく前提で購入する商品」を、これからも御提案できたらと思っています。

 

 

伊藤

 

 

テーブルメンテナンス(オイル仕上げ製品)

2019.02.16

■テーブルメンテナンス

今回、オイル仕上げの家具(テーブル)のメンテナンス方法について、解説致します。

 

メンテナンスを開始する前に…

 

メンテナンスは、大きく分けて2つの工程があります。

■表面にヤスリを掛ける

■オイルで仕上げる

ヤスリを表面に掛ける事によって多少、粉が舞い、削りカスが床に落ちます。よって室内で作業する場合は、お掃除しやすい場所で作業頂くほうが良いと思います。

また、オイルで仕上げますので、塗布した後、乾くまでに長くて半日~1日を要します。よって、作業は夕食後など、しばらくテーブルを使用しないタイミングにて作業を開始される方が良いかと思います。

 

また、天板に目立つ汚れ(輪染み、落書き等)がない場合は、~●手順4 オイルで仕上げる~ から始めて下さい。

 

 

●手順1 ~ご準備頂くもの~

 

①専用オイル

②紙ヤスリ(中目、100番代)←目が粗い

③紙ヤスリ(細目、400番代)←目が細かい

④ゴム手袋

⑤ウエス(端切れ、使い古しのTシャツ等の毛羽立ちが少ない生地)

 

※専用オイル
coshaではプラネットジャパン社のハードクリアオイルを利用しています

※紙ヤスリ
coshaでは180番と400番を利用しています

 

 

●手順2 木目に沿って、②の粗い目のヤスリを掛ける

ヤスリを掛けることによって、表面が痛むことはありませんので、ゴシゴシとしっかりヤスリを掛けて下さい。

また、画像の様に必ず木目に沿って、“天板全体を”ヤスリ掛けするようにして下さい。(汚れている部分のみをヤスリ掛けしないようにして下さい)

 

 

 

削った部分は、少し白くなっています。

 

 

反対側に回り込み、残りの表面もヤスリを掛けていきます。

 

 

 

ヤスリが掛け終わったら、一度ウエスで表面の削りカスを拭います。(乾拭き)

 

 

 

粗いヤスリを表面に掛けた後の状態↑

 

 

 

●手順3 木目に沿って、③の細かい目のヤスリをかける

手順2と同じ作業になります。ここでももちろん、ヤスリを掛ける方向は木目と同じ方向で掛けます。

 

 

 

しっかりとヤスリを掛けていきます…

 

 

 

ヤスリが掛け終わったら、しっかりとウエスで粉を拭います。(乾拭き)

 

●手順4 オイルで仕上げる

オイルをテーブル表面に塗布します。まず、オイル缶を少し揺らし、内容液を混ぜます。

 

次に、ウエスの方にオイルを垂らします。この時、結構たっぷり染み込ませても大丈夫です。

 

ここでも木目に沿って、オイルを塗り込んで行きます。

 

 

どんどん塗ります…

 

 

しばらくメンテナンスしていない木は、どんどんオイルを吸いますので、たっぷりと塗っていきます。

 

 

 

完成です。

この状態から、表面が乾くまでテーブルには何も乗せず、自然乾燥させて下さい。

 

 

 

メンテナンス前と比較すると、木本来の色目が際立ち、美しくなりました。多少の輪染みや汚れは、メンテナンスで解消出来ることがありますので是非、定期的なメンテナンスをお勧め致します。

 

 

※補足————————————————

■紙ヤスリを2種類使用する理由

coshaでは180番(中目、粗い目の方)を『汚れを落とす役割』に使用し、400番(細目、細かい目の方)を『肌ざわりを良くする役割』に使用しております。

よって、目立つ汚れがある場合はその部分に重点的にヤスリを掛け(この時も木目方向に沿って)、その後、全体にヤスリを掛けて行きます。

 

■オイル塗布に使用したウエスの処理(廃棄)について

オイル塗布の際に使用したウエスを廃棄する際は、ナイロン袋に入れ、水で湿らせて下さい。(万が一の自然発火を防ぐため)

 

 

■脚部のメンテナンスについて

脚部もメンテナンスを行う場合は、天板同様に木目に沿って行ってヤスリを掛けて下さい。

 

■メンテナンスを必要とした事例(お客様事例)

以下の様な場合には、メンテナンスを必要とする汚れ、色変化が発生する場合があります。

1,コースターを使用せず、水滴のついたコップを長時間置き続けた場合

2,高温の鍋などを木部に直置きした場合

3,穴があるデザインの鍋敷きの上に、鍋を乗せた場合

4,油汚れ、水滴、食べこぼしのものを長時間放置した場合

 

上記の様な場合でも、メンテナンスにより状況が回復することが多くあります。しかし、水滴などの長時間放置により、水分が木組織の奥まで染み込んだ場合は、メンテナンスを施しても改善効果が薄い場合があります。

 

■オイル塗布にハケを使用せず、『ウエス』を使用する理由

一般的に、木部にオイルを塗布する際は、ハケを使用する事が多いです。しかし、coshaでは『ウエス』を使用しています。

これは、塗りムラが出るのを防ぎやすく、また塗布後、乾拭きの手間を省く(軽減させる)意図があるからです。

もちろん、オイルをハケで塗り、その後、乾拭きをして頂く方法でも構いません。

 

こちらも併せて御覧ください(動画付き)

【どこまで回復するの?】無垢材テーブルの手入れでキズ、汚れは取れるのか?

 

 

 

伊藤

Table maintenance (1)

2018.12.29

■テーブルメンテナンス

 

 

ダイニングテーブルの上に、鍋敷きを敷いて鍋をやっていた所、鍋敷きのデザインがテーブルに移ってしまったケース。

その鍋敷きは「穴」が空いているデザインで、恐らく鍋の熱が直接テーブル表面に伝わり、何らかの変化をもたらしたのでは?と言う状態。

うっすらと「線」が見えますね。

毎日使うダイニングテーブル。特に納品から間もない時期の出来事でしたので、お客様もご心配の様子でした。

 

ここにヤスリがけと、オイルを塗布…

 

全体的に色がウォールナット特有の深いブラウンになり、また鍋敷きの跡も目立たないレベルにまで戻りました。

 

ビフォー・アフター画像

オイル塗りたてで撮影したため、塗布後の画像はより濃くなっています。無垢素材は、メンテナンスを施せるメリットがあります。

 

もちろん、製品本来の仕上げの加工によっては、出来ることと出来ないことはありますが、当店では精一杯、ご対応させて頂きたいと思います。

また、メンテナンスを実行している様子を撮影した動画をご用意しようと思います(^^)

 

素敵な家具を長く、愛着をもって使って頂く為に、こちらのコラムページでもメンテナンス方法などをお知らせしていきます。

 

 

伊藤

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